小正月

 

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1月15日小正月、鍛冶屋の年中行事、「お正月のお飾りをお下げし
代わりにお団子を作ってお供え」します。
お下げしたお飾りはお炊き上げします。

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子どもの頃、小正月は正月より楽しい行事でした。
14日夜の行事に向けて、学校が終わるとスコップかついで何日も前から「鳥追い洞」作りをします。
雪の上に敷く藁(わら)は村中回って集めます。

そして本番14日の夜は、子どもでも夜更かしして良い日。
学校の児童会?で学年ごとに夜更かしの時間が決められ、その時間までは大っぴらに「鳥追い洞」の行事に参加できるのです。
高学年の目が怖く、それぞれ時間をきちんと守っていました。

「鳥追い」はその年の豊作を祈願し、拍子木を打ちながら「鳥追い」の歌を歌い、村中を回る行事です。

「おらーがむらの わせだのいねを なんどりがまくっらた
すずめどりがまくらった すずーめしばどり たちゃがれ ほーいほいっ」

人一人がやっと通れる雪道を「雪明り」頼りに歩きます。

そして「もちもってこーいや」「もちもってこーいや」と歌うと、親が「きな粉餅」や「焼餅」を「鳥追い洞」に持ってくるのです。

テレビもパソコンも携帯も(テレビ)ゲームもない昭和30年初期のころ、冬には陸の孤島と化する雪深い村の子どもたちの、それはそれは楽しい行事でした。

兄弟姉妹に関係無く、大きい子は小さい子をよく面倒見ていたし、「洞」の中で食べた餅の美味しさ、「カルタ」や「せんべいつり」で遊んだひと時は今でも鮮明に思い出されます。

そして翌日は「どうらくじん」さま。

村の中心地にそれぞれの「鳥追い洞」で使った藁や、正月のお飾りを持ちより、塔の形にし燃やします。

これも一年の災厄を祓うための行事。

燃える火を見ながら、これまた何かの歌を歌ったような気がしますが忘れました!(^^)!

現代は観光化され「ほんやらどう」とか「かまくら」とか言われていますが、小正月の行事はあくまでもほとんどが農家で生計を立てている村の「豊作祈願」。
とは言ってもそんなことは大きくなってから知ったこと、60年も前のむかーしむかしのお話です(●^o^●)

想い出話にお付き合いいただき、ありがとうございました<m(__)m>